モヤモヤするのは「自分がもっとできる」と思っているからだ。

コーチングを受けて頂く中で、クライアントさんが、突然大きな変化を遂げ、驚くことがあります。

最近も、一人のクライアントさんが、サナギから蝶に変身するような変化を遂げられました。
職場で、長年の課題を抜本的に解決する行動をとり、組織の体制を変える原動力になられたのでした。
組織が長い期間抱えた課題だけあって、簡単なことではありませんでした。「背水の陣」という気持ちで臨まれたのが、お話しを聞いて伝わってきました。

 

「本当に変わりましたねぇ・・・」とお伝えすると、「私もそう思います」とおっしゃって涙ぐまれたので、私も泣きました。

その方がおっしゃていて印象的だったのが、標題の『モヤモヤするのは、自分がもっとできると思っているからだ』という言葉です。

それを聞いて、「確かに私の中にもそういう気持ちがあるな」とハッとする気持ちになりました。

 

モヤモヤは感情の絡み合い

現代の私たちは、普段は頭脳を使って生活をしている事がほとんどです。何事も論理的である事が優秀さの証です。
でも理屈では「こうすればいい」と分かっていても、気持ちがついていかなくて、行動に移せないことも多いのではないでしょうか。文字通り「気持ち」が置き去りになっているのだと思います。

ネガティブな気持ち一つとっても、「悲しい」「悔しい」「恥ずかしい」と様々です。そういった気持ちが、本人も正体がよくわからないまま、消化されず溜まっていて、蓋をされている状態。それがモヤモヤの正体かなぁと思います。

 

気持ちを認めるには強さが必要

自分の気持ちなのに、どうして認められないのでしょう。それは、認めてしまうと、向き合わないといけなくなるからというのも一因にありそうです。

例えば「自分はもっとできると思っているからモヤモヤする」と認めてしまうと、今できていない事がもっと悲しく感じられたり、これから努力しても期待のラインまで到達しないかもと怖くなります。そんな「恐れ」が気持ちを認めにくくしているように感じました。気持ちを認めるには、それを受けとめる「強さ」も必要なのです。

 

今回のクライアントさんは、コーチングを受けて約1年。努力を積み重ね、少しづつ変わってこられました。

 

自分の気持ちが、全然言葉になっていないことに気づき、日々丁寧に向き合ってこられました。そんな中で、モヤモヤの中にある自分への期待に気づかれ、受けとめていかれたのでしょう。認めるには勇気が必要だったと思います。胸が熱くなります。

 

1年前は「自分はできない」という言葉をよくおっしゃっていました。
「できないなら、やらないでおこう」という考えの方でした。
悩みすぎて、朝起きられない日もあったし、ご飯が食べられない時もありました。

 

「気持ち」とは、自分の中にいる「もう一人の自分」。その存在を認めることで、行動も変わって来る、それを教えていただきました。自分によく向き合ってこられたなぁ、と心から尊敬する気持ちです。

 

セッションの最後に、「まだまだ自分への期待があるから今年1年頑張って、来年はもっと飛躍する」とおっしゃっていました。「いい意味で、ちょっと図々しくなりましたね」と言って二人で笑い合いました。
来年は、どんな風に笑い合えるのか、本当に楽しみです。

みなさんは、自分に対する期待、感じていますか?

 

 

※お話はご本人の了解を得て書いております。「今悩んでいる方の力に少しでもなれれば」とご協力くださいました。

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